風俗と中島みゆき 「おまえの家」

愛してると云ってくれというアルバムに入っている名曲です。
音楽の夢を諦めた友達とのことを歌っている曲です。

変わっていく事は悪い事ではない。だけど淋しい。
この曲の最後、家を後にしようとする自分に対して「お前」は「いつでも来てくれよ」といいその顏が昔のものであったというのが救いなような気がするのですが、よく歌詞をみると「目をみずにいうと」なんですよね。
相手の表情は見ていなかったのかもしれません。
きっと昔の顔をしていてくれた…だろう…。
なのかもしれません。

やっぱりこういう事ってありますよね。僕は風俗立ち上げてふざけて楽しそうに生きてますが、まわりでは昔いってた理屈とは合わなくなって、地元に帰ったり、家庭をもったり。
だからこそ変わらないという事がプライドになり、そこくらいしか特別な部分、勝負できる部分作れないだろうな、と思っているので、なるべく価値観を変えないように、僕は、生きているつもりです。

でも月並みですが、やっぱり幸せって子供だよなぁ…とかも思いますし、なんかでっかい企業の下の方でも入ってたほうがいいのかなという風にも思います。

どうしても変わってしまった人、変わろうとしている人と酒を飲むと暴言を吐いたりするのは許して下さい。
ただただ自分勝手に淋しいんです。

雨もあがったことだし おまえの家でも
ふっと たずねて みたくなった
けれど おまえの家は なんだか どこかが
しばらく 見ないまに 変わったみたい
前には とても おまえが聞かなかった 音楽が
投げつけるみたいに 鳴り続けていたし
何より ドアを あける おまえが なんだかと
言いかけて おまえもね と 言われそうで 黙り込んだ
昔 飼っていた猫は 黒猫じゃ なかったね
髪型も そんなじゃ なかったね
それは それなりに 多分 似合ってるんだろうけど
なんだか 前のほうが と 言いかけて とめた
言いだせないことを 聞きだせもせずに 二人とも 黙って
お湯の沸く 青い火をみている
何を飲むかと ぽつり お前は たずねる
喫茶店に来てる気は ないさ

ねえ 昔よく聴いた あいつの新しいレコードがと
わざと 明るく きり出したとき おまえの涙をみる
ギターは やめたんだ 食って いけないもんな と
それきり 火を見ている

部屋の隅には 黒い革靴がひとつ
くたびれて お先に と 休んでる
お湯のやかんが わめきたてるのを ああと 気がついて
おまえは 笑ったような 顔になる
なにげなく タンスに たてかけた ギターを
あたしは ふと見つめて 思わず思わず 目をそむける
あの頃の おまえのギターは いつでも
こんなに 磨いては なかったよね

あんまり ゆっくりも してはいられないんだ
今度 また来るからと おまえの目を見ずに言うと
そうか いつでも 来てくれよと
そのとき おまえは 昔の顔だった

コートの衿を立てて あたしは仕事場へ向かう
指先も 衿もとも 冷たい
今夜は どんなに メイジャーの歌を弾いても
しめっぽい 音を ギターは 出すだろう


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